この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

自宅にエコキュートの訪問販売が来て、良さそうだったから契約しちゃったんだけど、大丈夫かな…?

間に合うなら今すぐクーリングオフをすることをオススメします!
この記事では、エコキュートの訪問販売が実際に僕のところに来た時の営業手法、契約しないほうが良い理由、契約してしまった場合の対処法を解説します。
この記事でわかること(クリックでジャンプできます)
訪問販売が来て契約してしまった人、営業から連絡があって会うか迷っている人、エコキュートを検討している人の参考になりますので、是非ご覧ください!
エコキュートとは

エコキュートとは、大気の熱を利用して水を温めるヒートポンプ方式の電気給湯器です。
原理はエアコンと同じで、空気中の熱を取り込み、圧縮することで高温にし、その熱を水の加熱に利用することでお湯を作り出します。
エコキュートのメリット・デメリットを以下のようにまとめました。
メリット
- 光熱費が削減できる
- 非常時でもお湯が使える
- 地球環境にやさしい
- 火災の心配がない
デメリット
- 初期費用が高い
- 広い設置場所が必要
- お湯切れの可能性がある
エコキュートは、給湯のためにガスを使うことが一切なく、大気熱を利用するため、使用電力が少量で済みます。
ガスを使わず、使用電力も少ないので、経済的で環境に優しい設備となっています。
一方、ガス給湯器より初期費用が大きくかかる上、設置場所も幅を取ります。
また、貯湯タンク内のお湯を使い切ってしまい、お湯切れになる可能性もあるため、家族が増える、大勢の来客などへの対応が難しい場合があります。
ヒートポンプ方式はエアコンで使われている技術のため、以下のようなエアコンの主流メーカーが販売しています。

今回の訪問販売では、三菱電機のエコキュートを勧められました。
以上のように、エコキュート自体は光熱費の抑制や災害時の備えなどで活躍できる、かなり素晴らしい設備です。
これに加えて、営業マンの巧みな手法によって、我が家はエコキュート購入に舵を切っていってしまいます…。
営業マンの巧みさがわかる、我が家での営業手法

ここからは、実際に我が家に襲来したエコキュートの営業マンとのやりとりや手口を公開します。
どれも消費者心理を巧みに突いてくる手法で、知識のない消費者は言葉巧みに丸め込まれてしまうのも無理はないな、と感じます。
我が家に来た営業マンの手法は、以下のとおりです。
- 「説明に伺った」「2、3分で済む」と、気軽に聞ける話だと思わせる
- 国土交通省の委託業務だという身分説明
- 始めに光熱費が年間いくら安くなるか試算するところから入り、お得な話だと思わせる
- 製品や工事の説明は一貫して丁寧で、こちらの質問にもしっかり答える
- 発問が上手で、こちらの興味を引くように話す
- 「近所の家でも何軒か既に契約した」と自分達だけじゃないという安心感を見せる
- 期間限定感を出し、この場での契約を迫ってくる
- 定期メンテナンスのサービス、定価からの値引き幅など、お得感をさらに出す
- 契約については、クーリングオフ含め、しっかり説明がある
- 最後はその場で本社に電話し、強引な営業がなかったか、上司と思われる人から確認してくる
「説明に伺った」「2、3分で済む」と、気軽に聞ける話だと思わせる

近所で行う切り替え工事の説明で、2、3分お時間よろしいでしょうか?
資料を使って説明したいので、玄関先をお借りします。
という感じで、営業ではなく説明、かつ短い時間だと伝え、我々を営業のテーブルに着かせます。
「エコキュートの営業です!」とは絶対言いません。
これが罠の始まりです。

「玄関先をお借りしたい」と言われた時点で「短い話じゃないの?」と気付ければよかったのですが・・・
国土交通省の委託業務だという身分説明

パリ協定で、日本は2030年までに温室効果ガスを46%削減する目標が定められました。
これに伴い、国土交通省でも、環境にやさしい住宅設備の推進を進めていますが、国だけでは手が足りないので、我々のような会社が委託を受けて、説明しています。
国の委託業務だと言うことで、信頼感を出してきます。
「パリ協定」という世界的な動きを出すことで、権威性を持たせることもしてきます。

よくわからんけど、そうなんだ!と思ってしまいました…。
始めに光熱費が年間いくら安くなるか試算するところから入り、お得な話だと思わせる
玄関に入ると、切り替え工事の説明が始まります。

エコキュートに切り替えると光熱費がお安くなるんですが、多くの方から「いくらぐらい安くなるの?」という質問をいただくので、その説明をして回ってるんです。
という感じで、こちらの月々のガス代、電気代を聞き出し、それをもとに、いくら安くなるのかの説明をします。
エコキュートに変えることで、ガス代の大半を占める給湯代が0円になるという話を紙に書いて説明されるので、思わず、「すごい!」と妻と一緒に大はしゃぎ。
どんどん話に引き込まれていきます。

ただし、これは契約する電力会社が東京電力の場合なんですよね。
我が家のように、電力会社をコロコロ買えるような家庭では、慎重に検討すべき内容です。
製品や工事の説明は一貫して丁寧で、こちらの質問にもしっかり答える
エコキュートについて、仕組み、メリット、デメリット、設置方法など、資料を使って丁寧に説明してきます。
また、金額面、機能面、工事など、要所で話を区切り、質問を受け付け、しっかりと返答もしますので、どんどん信頼感が深まっていきます。

エコキュート自体は大変良い製品なので、余計興味深く感じてしまうのです。
発問が上手で、こちらの興味を引くように話す

エコキュートが空気でお湯を沸かす仕組みって、どんなイメージをされますか?

お子さんが大きくなると、ガス代が増える傾向なのですが、なぜだと思いますか?
このように、製品の仕組みをイメージさせたり、家族の将来像までイメージさせるような発問を説明の合間に投げかけます。
一方的な説明ではなく、発問することで、コミュニケーションの機会を設け、信頼感を高めます。
また、エコキュートについて、より深く考えるように促してきます。

随所で質問されるので、飽きずに話が聞けました。
バッチリ罠にハマってますね…。
「近所の家でも何軒か既に契約した」と自分達だけじゃないという安心感を見せる
こちらがエコキュートに興味津々の段階になると、

こちらにお邪魔する前、向こうのお家でも説明してきて、設置させていただくことになったんですよ。
このように、「自分達だけじゃない」という安心感を持たせようとしてきます。
買い物をする時の基本は比較をすることですが、訪問販売の場合、複数商品やお店の比較ができないので、「周りも買っている」という、別の判断材料を頼りにしてしまいがちです。
しかし、近所が契約しているか、他の誰が使っているかは、本来関係ありません。
自分たちの実情にマッチすれば使うし、マッチしなければ使わない、というのが正しい判断なのですが、罠にハマった我々に、その正しい判断はできません。

実際、「近所でもいくつか契約している」と言われ、益々興味を引かれてしまいました。
期間限定感を出し、この場での契約を迫ってくる

この地域一帯で工事をすることで、同時に工事が進められますし、仕入等も安くできるので、その分お安くできるんですよ。
他の方と違う日程でも工事をすることはできますが、その場合は通常の料金でやらせていただきます。
他の方の工事予定日も決まってきているので、本日お返事を頂ければ、お安く進められます。
要するに、地域一括で進めるので安くする、その一括から漏れるのであれば、通常料金になってしまう、ということです。
ちなみに、提示された額は以下のとおりです。
- 提示された額:900,000円(分割の場合、月6,000円×15年=総額1,080,000円)
- 通常工事の額:1,300,000円(分割の場合、月8,800円×15年=総額1,584,000円)
この金額提示を受け、不覚にも「お得!」と思ってしまいました。
400,000円も値引きされるのであれば、契約してしまった方が絶対にお得だと。

当時、金銭的に余裕があったことも、判断を誤らせる要因でした…。
定期メンテナンスのサービス、定価からの値引き幅など、お得感をさらに出す

今回導入する機種は、定価で965,000円(税別)ですが、今回467,370円お値引きさせていただきます。
このように、カタログを提示して定価を確認した上で、値引きもしっかり行っていることを見積書で示してきました。
さらに、

耐用年数は10年から15年ですが、1、2年ごとに定期的なメンテナンスが必要です。
この近所一帯で工事を請け負うので、メンテナンスについても、無料でやらせていただきます。
メンテナンスが無料と言われると、サービスも手厚いと感じてしまいます。

注文住宅でもそうですが、定期的なメンテナンスなんて、今ではどこでもやってるんですよね…。
こうして数々の魅力的な営業トークに乗せられ、契約する流れになってしまいました。
契約については、クーリングオフ含め、しっかり説明がある
契約をする段階でも、手を抜かないのが巧みなところです。
契約内容の確認、工事着工までの流れ、クーリングオフについてなど、万が一の解約についてまでしっかりと説明がありました。
ただ、いざ契約となった段階で、ようやく不安感が出てきました。
900,000円の高額な買い物を、その場で即決したのですから、当然の感覚です。
しかし、ここまできてしまったらもう断れません。

終始しっかりと手続きを進める印象があったので、任せても大丈夫かな、などと思ってしまいました。
最後はその場で本社に電話し、強引な営業がなかったか、上司と思われる人から確認してくる

最後に、本社に電話して契約の確認をさせていただきます。
その際、お客さまにもお電話に出ていただき、質問に答えていただけるとありがたいです。
徹底しているのが、営業が無理な押し売りをしてこなかったか、説明はきちんとなされたかなどの確認を、本社の人間が直々にするところです。

徹底してるなあ、とは思いましたが、僕にはこれが逆に違和感を感じさせました。
こうして、本社の人との確認を終え、無事に契約が終了しました。
しかし、衝動買いに近い契約をしてしまったモヤモヤから、営業マンが帰ってすぐ、エコキュートについてネットで調べました。
すると…。
絶対契約してはいけない理由

エコキュートの訪問販売で絶対契約してはいけない理由は、
「じっくり比較ができないから」
です。

勢いで契約してしまい、モヤモヤがあった僕は、Google大先生でエコキュートの価格を軽くリサーチしました。
すると、衝撃の事実が…。
検索結果に並ぶのは、エコキュートの取り付け業者の広告なのですが、同じ機種なら、どこを探しても、400,000円から500,000円で販売しているのです。
そう、僕が契約した業者のエコキュートは、相場より圧倒的に高いんです。
我が家で提示された額は900,000円ですので、倍の値段でふっかけられたことになります。

この時感じた絶望と言ったら…。
確かに説明はちゃんとしていたし、工事も丁寧そうで、アフターフォローもしっかりしていそう。
でも高い!
同じものを買うなら安い方を買う、これが賢い買い物の鉄則です。

今回、僕は他の製品やお店と比較することなく、勢いに飲まれて契約してしまいました。
結果、より安いものがあるということに、契約してから気づくことになってしまったのです…。
訪問販売の勢いに負けて契約してしまった時の対処法

営業の巧みなセールストークによって、僕みたいに契約をしてしまうこともあります。
ですが、大丈夫です。
望まない契約をしてしまったとしても、「クーリングオフ」があります。
クーリングオフとは
「クーリングオフ」は「頭を冷やす」という意味です。
国民生活センターでは、次のように解説されています。
いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度
独立行政法人 国民生活センター
今回の場合では、契約書にサインした日を含めて8日以内に契約解除の申請書を出せば、契約を無条件に解除できる制度です。
例えば、4月2日(月)に契約書にサインをしたのであれば、翌週の4月8日(月)までクーリングオフが可能です。

僕は契約した翌日に、クーリングオフのハガキを作成して郵送しました。
消費者庁からも、クーリングオフを含めた特定商取引法の解説資料が発行されているので、目を通されることをオススメします。
クーリングオフのやり方
ここからは、クーリングオフの方法を解説します。
実際に僕も以下の手順で実践し、クーリングオフできましたので、間違いない方法になります。
1、ハガキを準備する
通常のハガキを準備します。

裏面は何もプリントされていないものを選びます。
クレジットカードで支払いをした場合、クレジットカード会社にもハガキを送るので、2通用意します。
2、ハガキの表面に、契約業者の住所、宛名(契約業者名)を記入する
契約業者名や住所は、名刺または契約書に必ず記載されているので、それを書きます。
3、ハガキの裏面に、見本の通りに契約解除通知書を書く


見本通りに書けば大丈夫です!
4、ハガキの両面をコピーして、保管する
『クーリングオフのハガキを作った』ことの証明のために、作成したハガキの両面を、それぞれコピーして保管します。

万が一、業者が「クーリングオフされていない」と言ってきても、証拠を残すことでトラブルを避けることができます。
5、クレジットカード会社用のハガキを同様に作る
クレジットカードで支払いを済ませてしまっている場合は、クレジットカード会社にも通知書を出します。
ハガキの表面 | ハガキの裏面 |
---|---|
・クレジットカード会社の住所、宛名 | ★最初に「契約解除通知書」と書く ・契約日 ・販売会社名 ・担当者名 ・商品名 ・契約金額(税込) ・クレジットカード会社名 ・「上記の契約を解除致します」と書く ・申し出日(ハガキを出す日) ・自分の住所、氏名 |

見本のハガキの内容に、クレジットカード会社の記載を追加したものです!
6、郵便局に行き、簡易書留か、特定記録郵便での郵送をお願いする
『郵便局でハガキを送った』記録を残すために、ポスト投函ではなく、必ず郵便局で簡易書留、または特定記録郵便で郵送します。
簡易書留と特定記録郵便の違いは、以下の表の通りです。
種類 | 概要 | 料金 |
---|---|---|
簡易書留 | ・ハガキを出した時間と、配達された時間が記録される ・配達は手渡しで、受け取り時は印鑑かサインが必要になる ・休日でも配達される ・追跡サービスが使える ・郵便物が壊れたり、届かなかったりした場合、5万円まで補償される | 383円 (切手代63円+320円) |
特定記録 | ・ハガキを出した時間と、配達に出発した時間が記録される ・配達は郵便受け投函で、いつ投函しかは記録されない ・休日は配達されない ・追跡サービスが使える ・補償はない | 223円 (切手代63円+160円) |

確実に受け取ってほしいので、簡易書留がオススメです!
7、郵便局から発行される領収書や記録を保管する
郵便局からもらう領収書と『書留・特定記録郵便物等受領証』は、『ハガキを送った記録』になりますので、ハガキのコピーと同じ場所に保管しておきましょう。

レシートはそのうち字が消える可能性もあるので、念の為レシートもコピーを取っておきました!
以上が、クーリングオフのやり方です。
ちなみに、クーリングオフの手紙を送った後、契約した業者から確認の電話が来ましたが、理由を話したところ、特にしつこくされることもなく、無事に契約が解除できました。
まとめ:エコキュートの訪問販売は断る!もし契約してしまったら、焦らずクーリングオフ!
エコキュートの訪問販売の営業手法や断るべき理由、契約してしまった時の対処法を解説しました。
エコキュート自体は大変良い製品だと思います。
それを適正ではない価格で買わされてしまうことが問題なのです。

我が家でも今回の騒動をきっかけに、エコキュートの導入を真剣に考えるようになりました!
エコキュートを売っている業者は、一社ではありません。
賢い消費者として、適正価格で納得した買い物ができるよう、今回の話が少しでも参考になれば幸いです。
ありがとうございました!