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土地探しをしてるんだけど、北西角地って実際どう?

デメリットもありますが、オススメです!
この記事でわかること(クリックでジャンプできます)
この記事では、我が家が実際に家を建てた経験から、北西角地についてのメリット・デメリットを解説します。
土地探しで北西角地を候補にしている方、注文住宅を検討している方、土地探しをされている方の参考になりますので、ぜひご覧ください。
北西角地とは
出典:LIFULL HOME’S
角地は、2方向の道路に面しており、交差点の角にある土地のことを指します。
また、2方向の道路に面しているが、交差点ではない道路の角にある土地を、準角地と呼びます。
北西角地は、角地のうち北西に位置している角地のことで、東と南に隣接する建物があるのが一般的です。

上の図では、準角地の位置が北西角地です。
角地のメリット・デメリット
角地には、北東・北西・南東・南西があります。
方角によってメリット・デメリットは異なりますが、ここでは角地に共通するメリット・デメリットを整理します。
角地のメリット
角地のメリットは、以下のとおりです。
- 2方向が開けているので、間取りや外構の自由度が高い
- 隣接する家屋が少ないので、開放感がある
- 家の外観を多角的に見ることができる
- 角地緩和がある
- 資産価値が高くなる
角地のメリットは、土地の自由度や開放感、資産価値にあります。
2方向の道路に面しているので、周りの建物からの影響が少ない上、土地によっては、建築基準法で定められた角地の緩和措置を受けることができます。
上記のメリットがあるため、角地の人気は高く、その分他の土地と比べて資産価値が高くなります。
角地のデメリット
角地のデメリットは、以下のとおりです。
- 資産価値が高いので、土地の値段も高い
- 家が車にぶつかられるリスクが高くなる
- 2方向の道路斜線制限に気をつける必要がある
- 2方向が開けているため、プライバシーの確保に気を遣う
- 2方向が開けているため、外構費用が高くなる
角地のデメリットは、道路に面していることでの道路側からのリスクと、価格の高さがあります。
周りに建物が少ないということは、周りからの目に晒されやすいということです。
また、資産価値が高いということは、売値も高くなる傾向にあり、予算に余裕のある人が優先的に買っていく傾向にあります。

我が家に土地もこのメリット・デメリットに当てはまっています!
以上が、角地全般のメリット・デメリットです。
次は、我が家が購入した北西角地について解説します。
我が家が考える北西角地のメリット

北西角地に家を建てて感じたメリットは、以下のとおりです。
角地の中では割安だった

北西角地は、南東に別の建物が建つことが多く、日当たりに関して不利になります。
そのため、北西角地の土地は、他の角地と比べて価格が低く設定されているのが一般的です。
我が家の土地でも、他の角地と比較して5%から10%程度価格が抑えられていました。

日当たりが悪いというデメリット分だけ、安く購入できます。
角地緩和の建ぺい率10%加算により、吹き抜けができた

角地には、「角地緩和」というものが存在します。
これは、角地やそれに準ずる敷地のうち、特定行政庁が指定するものの場合に受けられる緩和措置で、建築基準法第53条3項2号で規定されています。
「特定行政庁」とは、建築主事を置く市区町村の場合、その市区町村長、建築主事を置かない市区町村の場合は、都道府県知事を指します。
この角地緩和を利用することで、建物の建ぺい率を10%加算することができます。
角地緩和の条件は特定行政庁によって異なりますので、事前に確認することをオススメします。
我が家は注文住宅の間取りを考える上で、当初から吹き抜けが欲しいと考えていました。
ただ、土地を探していたエリアは、建ぺい率40%・容積率80%土地だったので、建物を大きくすることが難しく、吹き抜けは半ば諦めていました。
建ぺい率40%・容積率80%の土地の場合、1階と2階の広さの関係は、以下のように考えます。
建ぺい率 ≧ 1階面積 ≧ 2階面積
例)広さ120㎡の土地で、建ぺい率40%、容積率80%の場合
- 建物全体の建ぺい率(建築面積):120㎡×40%=48㎡
- 建物全体の容積率(延べ床面積):120㎡×80%=96㎡
- 1階面積:建築面積である48㎡以下ならOK
- 2階面積:(1階面積)+(2階面積)=96㎡以下ならOK
1階の床面積を48㎡フルで取ると、2階の床面積は、最大で48㎡、つまり1階の床面積と同じ広さにすることができる。
しかし、2階に吹き抜けを作ろうとすると、吹き抜けの分だけ、2階の床面積を狭くする必要がある。
結果、延べ床面積が小さくなり、2階が狭い家になってしまう。

そもそも建ぺい率40%、容積率80%の土地では、広さを含め色々と我慢しなければいけないことが多いです。
しかし、角地緩和措置によって、建ぺい率が40%から50%に引き上げられました。
それにより、1階部分を50%ギリギリまで広げ、その分の吹き抜けを2階部分に採用することができました。
通常、建ぺい率=1階容積率となるため、建ぺい率が加算されると、その分2階の容積率を下げる必要があります。
全体容積率80% ー 1階容積率50%= 2階容積率30%
すると、1階が大きく、2階が小さい家になります。
建ぺい率 ≧ 1階面積 > 2階面積
しかし、空間である吹き抜けは、2階部分の容積率としてはカウントされないので、吹き抜けを加えて2階部分の廊下や居住空間を設置すれば、家の形をキューブ型に近づけることができます。
建ぺい率 ≧ 1階面積 ≧ 2階面積+吹き抜け
例)広さ120㎡の角地で、建ぺい率50%(10%加算後)、容積率80%の場合
- 建物全体の建ぺい率(建築面積):120㎡×50%=60㎡
- 建物全体の容積率(延べ床面積):120㎡×80%=96㎡
- 1階面積:建築面積である60㎡以下ならOK
- 2階面積:(1階面積)+(2階面積)=96㎡以下ならOK
1階の床面積を60㎡フルで取ると、2階の床面積は最大で、36㎡取れる。
2階に吹き抜けを作る場合、以下のように、建ぺい率上限と2階床面積の差分が吹き抜けの面積として確保できる。
建ぺい率上限60㎡ ー 2階の床面積36㎡ = 14㎡
結果、14㎡分の吹き抜けを作ることができるようになる。
この方法によって、我が家は念願の吹き抜けを手に入れることができました。
吹き抜けについては、こちらの記事でメリット・デメリットを解説しています。


2階に広いバルコニーを設置したいと考えている場合も、角地緩和が役に立ちます!
夏場は庭にもしっかり日差しが入ってくる

北西角地は、日当たりの悪さによって、他の角地と比較して価格が抑えられています。
実際、冬場の日当たりはかなり悪いです。
しかし、夏場は陽が高いこともあり、日中でも庭に日差しが入ってきます。
我が家は庭を南側に設置し、畑を作ったり、人工芝を敷いたり、ウッドデッキを設置したりして色々と活用していますが、夏場に日差しがしっかり差し込んでくれるので、庭でたくさん活動できています。
人工芝のDIY、ウッドデッキのDIY、庭でのプール遊びについては、こちらの記事で解説しています。



以上が、北西角地に住んでみて感じたメリットでした。
我が家が考える北西角地のデメリット

北西角地に家を建てて感じたデメリットは、以下のとおりです。
冬場の日当たりの悪さ
北西角地の一番のデメリットは、冬場の明け方から日中にかけての日当たりの悪さです。
そのデメリット通り、我が家でも、冬の1階部分や庭にはほぼ日が入りません。

吹き抜けの窓があるので暗くはないですが…
ただし、西日はかなり強めですので、午後の時間帯から夕方にかけては、冬場でもそこそこ日が入ってきます。
また、2階南側にバルコニーを設置するのであれば、バルコニーの日当たりは悪くないです。
北西角地を検討する時は、特に冬場の明け方から日中にかけての1階部分の日当たりが悪いことを想定し、採光をどうするのか、そもそもその時間帯の日当たりを諦めるのか、しっかり検討した方が良いです。
北側の道路斜線制限の影響

注文住宅を建てる際は、建築基準法で定められている様々な制限をクリアする必要があります。
建築基準法で定められている制限のうち、「斜線制限」というものがあります。
これは、道路境界線や隣地境界線からの距離に応じて、建物の高さが制限されることを言います。
斜線制限には、次の3つがあります。
- 道路斜線制限:道路に面した建物部分の高さ制限
- 隣地斜線制限:隣地に面した建物部分の高さ制限
- 北側斜線制限:北側の隣地に面した建物部分の高さ制限
北西角地の場合、北側と西側の2方向の道路に対して、道路斜線制限が設けられています。
この道路斜線制限を意識するのは、建物が3階建てだったり、我が家のように小屋裏収納等を設置している場合です。
我が家には、固定階段で上ることができる小屋裏収納があります。
この固定階段は、LDKとの配置の関係で北側に配置したのですが、北側の道路斜線制限の影響で、小屋裏に上がる直前の階段部分の天井が低くなってしまいました。

斜線についてはかなり考慮してもらいましたが、実際に階段を昇り降りしてみると、想像以上に天井が低く、特に降りの時は、おでこが天井にぶつかります・・・
図面上で斜線をクリアしていたとしても、リアルに使う場合の高さまで想像できていないと、我が家のようなことになってしまうので、間取り作成の段階で、担当や設計士によく確認するようにしましょう。

特に北西角地の場合、建物を北側に寄せ、南側にスペースをとる傾向にありますので、注意が必要です。
小屋裏収納については、以下の記事で詳しく解説しています。

北西南の3方向の外観・外構を考える必要がある
設計の後半になると、ハウスメーカーが外壁メーカーに頼んで、外観パース(家の外観図をCGで立体的に見ることができる図)を作ってくれます。
我が家では玄関が西側、庭が南側にあったので、西と南がメインで見えるような外観パースだけを作ってもらいましたが、これがミスでした。

西側と南側に関しては、外観パースで何度も確認して工事を進めてもらったので、イメージ通りの外観に仕上がりました。
ただ、北側に関しては、駐車場・駐輪場・庭・玄関のいずれも設置しない予定だったので、外観に関して軽視していました。
結果、北側に関して、建ててから以下のような不満が噴出…。
- 北側の建物の形状が不恰好(間取りのせい)
- 室外機が丸見え
- 給湯器が丸見え
- 外構スペースが中途半端(間取りのせい)
外構でカバーしようとも考えましたが、角地は外構費用も多くかかることに後から気づき、結果、北側のカバーをするほどの余裕はありませんでした。

大後悔です・・・。
北西角地では、家の外観がどの方向から見ても違和感のないよう、全方向からの外観パースをお願いし、しっかり確認しましょう。
ただし、東側に建物が隣接している場合、東側にパースは不要です(後述します)。

玄関・庭・駐車場には力を入れますが、それ以外は軽視しがちです…
我が家の間取りの後悔ポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

我が家の外構費用の総額については、以下の記事で詳しく解説しています。

外構で後悔しないために考えるべきポイントについては、以下の記事で解説しています。

東側が機能しなくなる

桧家から提案された初期の間取りから、1階・2階とも東側に横長のFIX窓がついていました。
デザイン性を重視した窓で、東側からの日差しも期待できると考え、せっかくだから付けておくことにしました。
しかし、いざ完成してみると、1階に関しては、東側の建物に邪魔されて、一切日の光が入ってきません。
2階は日の光が入ってきますが、同時に夜の月明かりや、お隣さんの部屋の光もモロに入ってきます。

夜は部屋を真っ暗にして寝るので、光はいらないんです…
我が家は気密性を重視しており、窓は極力減らすようにしようとしていたので、光に関するメリットのない東側の窓は、気密性を下げ、掃除箇所を増やすだけの無駄な窓になってしまいました。

我が家がもう一回同じ場所に家を建てるなら、東側の窓は確実に無くします。
このように、北西角地で家を建てる場合、東側の建物が隣接する可能性が高く、東側がほぼ機能しなくなります。
そのため、北西角地で家を建てる場合、東側は外観や採光等の機能を持たせるのではなく、給湯器や室外機置き場で活用する方が無難だと考えます。
桧家から提案された間取りについては、こちらの記事で解説しています。

まとめ:北西角地は、日当たりが制限されるが、コスパが良くオススメ!
北西角地の良かったポイント、残念だったポイントについて解説しました。
我が家が感じた北西角地のメリットは、以下のとおりです。
一方、北西角地のデメリットは、以下のとおりです。
北西角地の場合、角地でありながら価格は抑えられますが、日当たりの面では角地の中で最も不利です。
土地の価格をある程度抑えた上で、日当たりについてはある程度許容しつつ、角地のメリットを享受したい方には、北西角地はオススメです。
ご自身が何を大切にしたいのか、しっかりと優先順位をつけた上で、土地探しをされると良いと思います。
後悔しない家づくりをするためにまず考えるべきことについては、こちらの記事でまとめています。

オススメの土地探しの方法については、こちらの記事で解説しています。

皆様にとって少しでも参考になれば幸いです。
ありがとうございました!